こんにちは。今日はブラジルについてお話いたします。
色んなお客様がいらっしゃいますが、意外とよくオーダーを受けるのが
「苦みと酸味が少ないコーヒーください」
というものです。そのオーダーに開店したての頃は、口をとがらせながら「苦みも酸味もコーヒーには大事な要素ですよ!控え目なんてもったいない!!」なんて言っていたかもしれません。ですが、今は少し違います。
お客様の声をよく聞けていなかったのです。今はこう聞こえます。
「(刺々しい)苦みと(枯れた、強すぎる)酸味が少ないコーヒーください」
恐らくこう仰っていただいている方が多く感じます。(もちろん本当に苦みと酸が苦手な方もいらっしゃいます。。これはコーヒー豆の種類より抽出で解決できる件だと思いますのでそれはまた別の機会に。。。)だとすると選択肢は意外と少なくないです。
逆に当店のコーヒーはすべておすすめできるお客様だと感じます。
ですが、私がそんなお客様におすすめするのは「ブラジル」のコーヒーです。
ブラジルコーヒーのイメージは「飲みやすい・マイルド」な印象ではないでしょうか。昔は増量用などに使用される傾向が強く、沢山収量があるので価格も安く設定されていました。日本での流通量も多く、必然的にブラジルっぽい味が日本人の味覚の中に取り込まれたのではないかと想像します。ですから、コーヒー初心者には飲みなれた味ということになります。
標高が低めなので酸があまり出ないですね。コストと味わいの利害が一致したのでしょうね。
そんな中でも私はブラジルを仕入れる際の基準があります。
「口当たりがソフトで透明感があり、さめるとナッツの香りや柑橘のフルーツを思わせる酸を感じるもの」
というものです。1つの農園からでも多くのロットが存在するので少しでも自分の基準に見合ったものを探しています。
2016年にブラジルのカルモデミナスを訪れた際には20ロットを4セッション味見しました。(後に知ることですがカップ数としては少ないそうです。笑)
カルモデミナスはお水の産地としても知られていてとても気候がいいところです。ほかのブラジルの産地より少し標高が高く寒暖差があります。しっかりと時間をかけ実が熟すことで柔らかい酸と甘い後味を作ります。
「飲みやすい」というのは、酸味や苦みがないということではなく、透明感があり、かえってコーヒーの特徴が明確にわかるもの。引っ掛かりがなくするりと体を通っていくきれいな液体ではないでしょうか。
ソフトでゆっくり飲むと良質なおとなしい酸を楽しめるコーヒーです。
今はカルモデミナスのサンタイネス農園のコーヒーをお届けしています。
美しい農園でしょう。サンタイネス農園です!※めっちゃ広い!105ha!!東京ドーム22個分!
シングルのブラジルのコーヒーはロットを細切れに買い付けております、日本に届いたものから順番に使用しておりますので、微妙な個体差はありますが、私の決めた同じ基準で仕入れたものになりますので比較的安定した品質でお届けできていると思います。
シングルの生産処理は「パルプドナチュラル」にのみ絞っています。そのわけは上記の条件に入りやすいからです透明感に優れ個性(酸)が引き立ちやすいと感じています。ハードになりすぎたものは点数が高くても買わず、あくまでソフトな印象で品質の高いものです。ナチュラルのほうがいいんじゃないのとおっしゃる方もいらっしゃいますがシングルに関してはパルプドのほうが私の思い描くコーヒーに近いと感じています。
パンやクッキーなどベイクドなテイストの食品と合わせるとGoodです。
程よい酸もあり、香ばしいので、天然酵母のパンや焼いたフルーツケーキ、マドレーヌ等がばっちりだと思います。
スペシャルティコーヒーのブラジルは3-4月頃が、新豆の入荷時期でもあるのでフレッシュさがたまりませんよ。
パット見地味な子なんですが、よく知っていくととてもきれいな指してたんだね。知らなかったよ。ってなるコーヒーだと思います。
長く楽しめる銘柄になるようにローストも調整しております。出すぎず、引っ込ませずのバランスの中煎りです。カッピングの際一番注目しているのは質感の部分でここがうまくいけばローストに関してはOKだと感じています。
ぜひお楽しみいただけると幸いです。
何のことやらですが美味しいですよ!
以下が販売ページになります!
それではまた!